🌸「ゴールデンウィークは、秩父でハイキングを楽しみたい!」
🌸「ゴールデンウィークは都会の喧騒を離れ、秩父で疲れた心と身体をリフレッシュさせたい!」
🌸「秩父エリアで初心者でもチャレンジできるハイキングコースを探してる!」
この記事は、そんな方に向けて書いています。
秩父と言えば「芝桜の丘」が有名ですが、ゴールデンウィーク期間は毎年数十万人もの観光客が訪れる超人気スポット。“人混みはできるだけ避けたい“、“大型連休の1日くらい、自然の中で癒されたい“という方もいることでしょう。
そこでこの記事では、人混みを避けつつ、秩父の自然の中でハイキングを楽しみながらパワースポット巡りも出来てしまう“秩父巡礼コース3選“を紹介します。
花々が咲き新緑が芽生える4月~5月は、秩父巡礼に最も最適なシーズン!この記事を読むことで、各コースの見どころ・所要時間・距離・コースの難易度などの情報をまとめてチェックすることができますよ♪
秩父巡礼は、GWの日帰りハイキングコースに最適!
秩父巡礼(秩父札所巡り)とは?
(画像:秩父札所26番・円融寺から、奥の院 岩井堂へと続く階段)
「秩父巡礼」とは、「秩父三十四ヶ所」や「秩父三十四観音霊場」とも呼ばれ、秩父の市街地を中心に自然豊かな秩父路を巡る合計100kmの巡礼道です。西国三十三ヶ所・坂東三十三ヶ所とあわせて日本百観音霊場の1つにも数えられています。
その歴史は古く、最盛期の江戸時代には1日に2~3万人もの人々が秩父巡礼を行った記録が残されています。現代でもパワースポット巡りや御朱印巡りがありますが、昔の庶民の人々も、秩父で小旅行を兼ねた開運旅を楽しんだことでしょう。
秩父巡礼で訪れる札所は34か所あり、各札所の納経所(3月~10月の営業時間は、AM8:00~PM5:00)では御朱印(¥500)をいただくことができます。御朱印帳を持っている方はぜひ持参していきましょう。
秩父巡礼の心得は?
“巡礼”と言えば、白装束に菅笠を被るスタイルが正装となっていますが、秩父巡礼はそのような本格的な格好で臨む必要はありません。秩父の大自然・歴史を感じながら、グルメや観光地を巡りながら、気軽にハイキングを楽しめるのが秩父巡礼の魅力の1つです。
ただし、巡礼の道中には、峠・沢・崖など…足場の悪いところもあります。そのため、動きやすい服装・歩きやすい運動靴はマストです。さらに暑い日は、着替えのシャツなどもあると帰宅の際も快適です。
また、1.門前で一礼→2.手水舎でのお清め→3.自由につける鐘がある場合は、鐘をつく→4.納め札を納札箱に納める→ご本尊に参拝…といった基本的な参拝の流れは把握しておきたいところです。(参考記事:「秩父札所巡りの作法」)
秩父へのアクセスについて
ゴールデンウィーク時期の秩父市街地は、車の大渋滞が見込まれます。そのため、秩父へのアクセスは電車がオススメです。電車で「秩父駅(秩父鉄道)」もしくは「西武秩父駅(西武線)」まで訪れ、その後、徒歩やバスを利用しましょう。
また、西武線の特急電車「ラビュー号」や座席指定列車「S-TRAIN」を利用すれば、池袋~西武秩父駅の区間を約70分で移動することができます。特急券代として900円(池袋~西武秩父駅)かかりますが、その分、秩父での滞在を長く楽しむことができます。
ただし!ゴールデンウィーク期間中は、いずれも特急券の当日券を購入できず、特急に乗れない時間帯も多くあります。(2022年、2023年もそうでした)。そのため、余裕を持って、数日前から特急券を予約購入することをおすすめします。
秩父巡礼おすすめのハイキングコース3選
ここからは、秩父巡礼の中でも特におすすめのハイキングコースを紹介します。
1.琴平丘陵ハイキングコース
コース概要
琴平丘陵ハイキングコースは、琴平丘陵の尾根を歩く人気のハイキングコースです。芝桜で有名な羊山公園と秩父札所27番・大淵寺をつなぐ約8㎞のコース道中には、巨大な護国観音・舞台造りの観音堂・修験道の小屋など歴史を感じる建造物などもあります。
おすすめは、スタート地点を秩父札所27番・大淵寺として、ゴール地点を羊山公園とするコースです。羊山公園内にある“芝桜の丘“では、ちょうどゴールデンウィーク時期に「芝桜まつり」を開催してるので、満開の芝桜や、お祭りグルメやお酒を楽しむこともできます。ゴール地点である羊山公園で、ハイキングでほどよく疲れた身体をビールで癒しましょう♪
コース情報
所要時間 | 約3時間 |
---|---|
距離 | 約6km |
難易度 | ★★☆(一部、急な崖のようなポイントあり) |
スタート | 影森駅 ※影森駅行きの電車は本数が少ないので注意! |
ゴール | 羊山公園 |
注意点 | ハイキングコースの途中には、売店や自販機がありません。必ず、出発前に飲み物等を購入しておきましょう。 |
関連コースのレポート記事 | ☞リンク |
順路
影森駅(10分)→秩父札所27番・大淵寺(30分)→護国観音(30分)→岩井堂(30分)→長者屋敷跡(50分)→武甲山登山口の碑(15分)→羊山公園・芝桜の丘
見どころ
①秩父札所27番・大淵寺
山の麓に建つ大渕寺は、自然に囲まれ、春には境内の桜が美しく咲き誇ります。また、緑豊かに苔むす境内の風景にも癒されます。山門を入って左側には「延命水」と言われる湧き水があり、ひと口飲むと33日長生きができるという言い伝えがあります。
②護国観音
大渕寺の脇の山道を進んで行くと、左手に鎖場があり、登っていくと巨大な観音像が現れます。この巨大な護国観音像の高さは16.5mで、昭和10年に建立されたものです。かつては、大船・高崎などの巨大観音と並び“関東三大観音“の1つだったと伝えられています。
③岩井堂
山の中に突如として現れる朱塗りの大きな観音堂は、秩父札所26番・円融寺の奥の院「岩井堂」。舞台造りになっている岩井堂は、その昔、護摩修行のために造られた建物との言い伝えがあります。現在は無人寺となっています。ハイキングコースは、この岩井堂の階段を上り、堂の裏側を通り抜けていきます。
④長者屋敷跡
現在では石碑が残るのみとなっていますが、江戸時代に編纂された「新編武蔵風土記稿」によれば、かつてこの場所には北条氏邦の家来・滋野刑部が住んだ屋敷があったといいます。石碑の脇には、屋根付きの休憩小屋があり、ここで昼食などの休憩スポットに最適です。
⑤芝桜の丘
(画像:4月初旬の芝桜。まだ3分咲きといったところ)
ゴール地点である羊山公園内にある「芝桜の丘」には、10万株もの芝桜が植えられ、ゴールデンウィークシーズンに見頃を迎えます。その景色は圧巻で、まるで色鮮やかな絨毯のよう!会場内で同時開催されている「ちちぶマルシェ」では、屋台グルメも楽しむことができるので、秩父グルメやご当地ビールで疲れを癒しましょう♪
こちらの記事では「芝桜の丘」や「芝桜まつり」について2024年版の最新情報をお知らせしています!芝桜の開花状況・見頃についても随時更新!記事の後半では、ゴールデンウィーク期間、秩父を100倍楽しむためおすすめスポットも紹介していますよ♪
2.長尾根みちコース(小鹿坂巡礼ハイキングコース)
コース概要
秩父札所23番・音楽寺~24番・法泉寺の道中は、「小鹿坂巡礼ハイキングコース」という山道を下るハイキングコースとなっています。また、“長尾根みち”とも呼ばれ、人気の巡礼コースの1つとなっています。鳥のさえずりが聞こえる静かな雑木林を歩き、ゆるやかに川が流れる沢を渡るような場所もあり、秩父の自然を心地よく感じることができるおすすめコースです。
尚、徒歩の場合、スタート地点の23番・音楽寺に行くまでの移動手段と、ゴール地点である24番・法泉寺からの移動手段もしっかりと検討しておく必要があります。いずれも秩父市街までの距離は徒歩で1時間ほどあるため、バスやタクシーを利用してショートカットすることをおすすめします。
ただし、バスの本数はかなり少ないため、西武バスのホームページ等で事前によく確認しておく必要があります。また、ゴールデンウィークで特別ダイヤになっている可能性もあるため、その点もふまえてよく確認をしておきましょう。(☞西武バスHP/秩父エリア 、西武観光バス秩父営業所/TEL:0494-22-1635 ※このハイキングコースは「久那線」が最寄りのバス路線となります)
コース情報
所要時間 | 約1時間10分 |
---|---|
距離 | 約4km |
難易度 | ★☆☆ |
スタート | 秩父札所23番・音楽寺 ※バスで西武秩父駅から皆野駅行き(尾田蒔中学校経由)で20分「札所22番」下車。徒歩5分。 |
ゴール | 秩父札所24番・法泉寺 |
注意点 | ハイキングコースの途中には、売店や自販機がありません。必ず、出発前に飲み物等を購入しておきましょう。 |
関連コースのレポート記事 | ☞リンク |
順路
札所23番・音楽寺(10分)→巡礼道入口(10分)→貯水池(30分)→念仏坂(20分)→札所24番・法泉寺
見どころ
①秩父札所23番・音楽寺
音楽寺は、お寺の名前から、新曲のヒット祈願・メジャーデビュー祈願を目的に、ミュージシャンや音楽関係者が訪れることでも知られています。また、“近現代の日本で唯一の民衆の武装蜂起”とされる「秩父事件」の決起の場所としても知られています。
②心地よい緑豊かな雑木林
木洩れ日が溢れる静かな雑木林をひたすら進みます。観光客の方が訪れる場所ではないので、ほとんど人とすれ違うこともありません。少し心細い感じもしますが、目印となるピンクのリボンや案内板にしたがって、緩やかな下り・上りの山道を進んできます。
③念仏坂(ねんぶつざか)
コースの終盤、雑木林の中に突然「念仏坂(ねんぶつざか)」と呼ばれる案内板が出てきます。この場所は、江戸時代、巡礼者たちがこの辺りを念仏を唱えながら進んでいたことから、その名前が付いたそうです。
④秩父札所24番・法泉寺
法泉寺の境内は、県道沿いにある急こう配の石段(116段)を上がった場所にあります。石段を登り切った境内から見える武甲山の見晴らしも良くおすすめです。この法泉寺には、その昔、口内の腫れ物に悩まされていた武蔵の国・恋ヶ窪の遊女が訪れ修行をしたという“恋ヶ窪の遊女の伝説”も残されています。
⑤酒づくりの森
秩父札所24番・法泉寺から徒歩で約10分の距離にある「酒づくりの森」は、秩父を代表するお酒“秩父錦(ちちぶにしき)”の醸造工場・酒蔵資料館・物産館が併設された施設です。 日本酒作りの工程や、江戸時代から続く秩父錦の歴史が分かる資料館は、まさに大人の社会科見学にピッタリのスポットです。日本酒の試飲もできますよ♪ ☞関連記事「酒づくりの森(秩父錦の酒蔵)の資料館を見学してきた」
3.秩父巡礼はじまりの路コース
コース概要
秩父巡礼始まりの地点である秩父札所1番・四萬部寺から札所2番・真福寺→札所3番・常泉寺→四番・金昌寺→五番・語歌堂を目指すコースです。のどかな農村風景から山道へと変化していくそのコースは、“これぞ巡礼!”という雰囲気を味わうことができます。
スタート地点である札所1番・四萬部には、西武秩父駅から皆野行きのバスに乗ると、25分ほどで「札所一番」のバス停に到着します。札所1番・四萬部の納経所では御朱印などの巡礼グッズがあるので、ぜひ立ち寄ってみましょう。
尚、この記事では、秩父市街地へ歩いて戻ることを考慮し、札所5番・語歌堂から一気に飛ばして札所10番・大慈寺としています。しかし、巡礼を順番通りに進めたいという人は札所5番・語歌堂から6番・7番などを目指すのも良いでしょう。その場合は、しっかりと帰りの電車を計算して計画的に巡礼を進める必要があります。
コース情報
所要時間 | 約4時間 ※休憩時間や札所での滞在時間は含まれていません。 |
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距離 | 約10km |
難易度 | ★★☆ (長距離歩くため健脚の人向けのコースとなります) |
スタート | 秩父札所1番・四萬部寺 |
ゴール | 秩父札所11番・常楽寺 |
注意点 | 1番の難所は、札所1番~2番の山道です。基本は舗装されたアスファルトの道を歩きますが登り坂となっているので体力が必要となります。 |
関連コースのレポート記事 | ●札所1番 四萬部寺~札所2番 真福寺 ●札所2番 真福寺~札所3番 常泉寺 ●札所3番 常泉寺~札所4番 金昌寺 ●札所4番 金昌寺~札所5番 語歌堂 |
順路
秩父札所1番・四萬部寺→(50分)→札所2番・真福寺→(50分)→札所2番納経所・光明寺→(10分)→札所3番・常泉寺→(20分)→札所4番・金昌寺→(30分)→札所5番・語歌堂→(5分)→札所5番納経所・長興寺→(15分)→札所10番・大慈寺→(15分)→札所11番・常楽寺
※秩父札所2番・真福寺と、札所5番・語歌堂は、無人寺です。御朱印帳をいただく場合は、それぞれ少し離れた場所にある納経所で御朱印をいただくことができます。詳しくは、上記の“関連コースのレポート記事”に記載のリンク先よりご確認ください。御朱印は不要という方は、札所2番納経所・光明寺と、札所5番納経所・長興寺への立ち寄りはカットして問題ありません。
見どころ
①秩父札所1番・四萬部寺
朱塗りに金箔が施された本堂は荘厳な風格で、秩父霊場で唯一の“埼玉県指定有形文化財”にもなっています。自身の生まれ年の守り本尊に参拝すると身体健康・家内安全・良縁成就・交通安全などのご利益を得られる“八体佛”もあります。
②札所2番・真福寺への道中
のどかな農村風景から、少しずつ山の中へ。標高656mの高篠山の中腹に位置する無人寺・真福寺を目指す道中は、いかにも巡礼道らしい雰囲気を味わうことができます。
③秩父札所4番・金昌寺
金昌寺は、約1300体もの石仏が並ぶ“石仏の寺”として知られ、その石仏群は埼玉県の指定有形民俗文化財にもなっています。また、巨大なワラジがかけれた仁王門、江戸時代に隠れキリシタンによって建立されたというマリア観音など、見どころの多い札所です。
⑤秩父札所10番・大慈寺
札所10番・大慈寺は、大ヒットアニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』(2015年)の舞台として知られるアニメの聖地にもなっています。二階建ての楼門形式が立派な仁王門、その中にまつられている木像の金剛力士像なども見所です。
ゴールデンウィークは、秩父巡礼で開運ハイキング♪
さて、今回は、ゴールデンウィークにおすすめの秩父巡礼ハイキングコース3選を紹介しました。いずれも日帰りで楽しめるハイキングコースとなっていますので、この記事を参考に秩父巡礼にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
ただし、秩父には、自然を満喫できるハイキングコース以外にも、観光・レジャー・グルメなど楽しめるスポットがまだまだ沢山あります。
「秩父をもっと満喫したい!」という方は、秩父エリアの人気ホテルや人気温泉旅館に泊まることも検討してはいかがでしょう?