札所巡りの醍醐味は、先人たちが何百年と歩んできたその道を、大自然を感じながら辿る“歩き遍路”です。
今回は、秩父札所2番・真福寺から札所2番の納経所・光明寺を経由して、札所3番・常泉寺までのルートを紹介します!
標高656mの高篠山の中腹にある札所2番・真福寺から山道を下り、住宅地を経由し、札所3番を目指します。
山や川、のどかな田園風景…移り変わる豊かな自然の景色を楽しむことができる約60分のコースです。
目次
秩父札所2番~札所3番へのコース地図
札所2番・真福寺から、札所2番の納経所・光明寺までは、約40分のコースです。
そして、光明寺の納経所で御朱印をいただいたら、約15分で、札所3番・常泉寺へ向かいます。
秩父札所2番~札所3番へのコース紹介
1.札所2番真福寺から山道を下る
真福寺の境内から、札所1番とは逆方面に参道があります。
この参道を経由し、うねうねした舗装された道路を下っていきます。
舗装されたキレイな道路ですが、どんどん緑が生い茂る山中へと進んでいきます。
その暗い陰の下には…?
2.川や山道…自然を感じながら人里へ
舗装されたアスファルトの道中をしばらく進むと、ショートカットとなる山道が出てきます。
少しだけショートカットになりますよ…という説明書き。
細い山道は、ちょっと急な坂道となっており、ウォーキンシューズやスポーツシューズでない大変かもしれません。
でも、こちらの急な山道ではなく、舗装された道路をそのまま進むことも可能です。
ちなみにこちらの道を下っていくと、途中、『発砲注意』の注意書きが!
秩父はクマも出る場所ですので、有害な鳥獣がいた場合に発砲できる場所となっている…ということですね。
坂道をくだると、左側に大棚川が流れる平坦な道に出ます。
下り坂はここで終了。
この大棚川は、横瀬川につながる清流です。
ちょっとした滝なんかもあり、マイナスイオン全開!
平坦な道をしばらく進むと、少しずつ民家が見え始めます。
緑豊かな、美しい人里ですね。
途中には、公衆トイレもあります。
大棚川を左手に、さらに進みます。
弁天橋という小さな橋を渡ると、住宅街へ。
札所2番の納経所は、もう間もなく。
3.札所2番の納経所・光明寺へ
弁天橋を渡った先の分かれ道を右手に進むと光明寺です。
右手には、広い敷地を持つ秩父電子(株)。光明寺は、この秩父電子(株)の敷地の横を通ってたどり着くことができます。
ちなみに、秩父電子(株)は、半導体フォトマスク基板用合成石英ガラス、GaP・GaAs等の化合物半導体、シリコンカーバイド、 サファイア、窒化ガリウム、タンタル酸リチウム、Siウェハーの研磨加工を軸にエピ成長、金属膜蒸着等半導体材料の加工を幅広く行っている技術集団。
…なんだが、一般人には理解難しいですが、なんと経済産業省からも高く評価され、平成18年3月には、“明日の日本を支える元気なモノ作り中小企業 300社”にも選ばれている優良企業なのです!
光明寺の門前には、「禁薫酒」と書いた石標。
「禁薫酒」とは、「くんしゅをきんず」と読みます。
これは、臭気の強い野菜は他人を苦しめるとともに自分の修行を妨げ、酒は心を乱すので、これを口にしたものは清浄な寺内にはいることを許さない…という意味です。
秩父札所巡りの道中では、同じ意味で「不許葷酒入山門」という石碑もたびたび目にしますが、「くんしゅさんもんにいるをゆるさず」と読み、同じ意味を表します。
右側に、光明寺へと続く道。
4.札所2番の納経所・光明寺へ
さて、札所2番の納経所である光明寺へ到着しました。
この光明寺(こうみょうじ)は、文保2年(1318年)、鎌倉の建長寺から法性国師をむかえて創建された有名なお寺でした。
先程訪れた札所2番の真福寺は、天文年間(1532年~1555年)に光明寺の支配下となり、その後、江戸時代に現在の場所に中興されました。
光明寺の本堂脇にある池には、なんと、アヒルもいます。
境内には、自販機もあるので、御朱印をいただいた後は、アヒルと鯉を見ながら一服するのも良いかもしれません。
札所2番 納経所 光明寺
住所 | 〒368-0004 埼玉県秩父市山田2191 |
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納経時間 | AM8時~PM5時(11月~2月はPM4時まで)※12時~12時30分はお昼休憩。 |
無料駐車場 | あり |
自販機 | あり |
アクセス | (1)札所2番・真福寺から徒歩で約50分 (2)西武秩父駅から定峰行きもしくは皆野駅行きで20分「光明寺入口」下車。徒歩5分。 |
5.田園風景広がる札所3番常泉寺へ
さて、光明寺で御朱印をいただいたあとは、札所3番へ向かいます。
札所3番までは、約15分とあっという間の道のりです。
光明寺の門前の坂を下り、「みぎ三番」と書いてる道標を右折。
この石標をさらに直進。
車通りの多い、県道11号に出ます。
ここまで来れば、近くにコンビ二や飲食店もあります。
県道を渡り、山田橋を渡ったあとは、左折します。
ちなみに、この山田橋は横瀬川を横切る橋です。
この山田橋の付近で、先程歩いてきた大棚川と横瀬川が交わります。
左折し、しばらく進むと、前方には武甲山。
そして、道路の右側に、常泉寺の門前につながる一本道があるので入ります。
なんとものどかな田園風景の先には、さぁ、常泉寺が待っています!