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秩父札所 第二十八番 石龍山 橋立堂

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札所二十八番・橋立堂(はしだてどう)は、武甲山の西麓にあり、ダイナミックにそそり立つ岩壁の下に建つお堂です。

その雄大な風景は、秩父札所のハイライトの1つとなっています。

札所二十七番・大淵寺からは徒歩で約30分、浦山口駅からは徒歩で約15分ほどの場所に位置しています。

秩父札所28番・橋立堂の歴史・由来

江戸時代は、札所14番・今宮坊とも関連の深い今宮神社が管理するお堂で、修験の霊場となっていました。

その後、明治時代の修験道禁止令によって管理者のいないお寺となりましたが、現在は、札所二十七番・大淵寺の管理するお堂となっています。

秩父札所28番・橋立堂の御本尊

本尊は、馬頭観世音菩薩です。伝説では弘法大師の作と伝えられていますが、鎌倉時代の造像です。

馬頭観音とは、馬のデザインの冠をしている3面の観音様で、憤怒の表情で諸悪を食いつくす観音様とされています。

この馬頭観音を本尊とする札所は珍しく、日本百番観音霊場の中でも西国第二十九番・青葉山松尾寺と、この橋立堂だけです。

 

境内には、馬の木像や銅像、馬が描かれた絵馬など、馬に関連するものが多いのも特徴です。

馬は、はるか昔は、人間にとって唯一の交通手段であり、また、農作業・運搬・戦においても必要不可欠の大切なパートナーでもありました。

そのため、橋立堂は、交通安全や馬の守り本尊として信仰され、現在でも交通安全祈願で参拝に来る方も多いとか。

秩父札所28番・橋立堂の見どころ

観音堂

岩壁を背後にして建つ朱塗りの観音堂。

さらに巨大な杉の木に囲まれ、石段の上に建つお堂は雰囲気があります。

1707年の建立とされています。

左右面には、馬が描かれた絵馬が掲げられています。

馬堂

馬堂にまつられている二頭の馬の木像は、左甚五郎の作とされています。

左甚五郎は、江戸時代の初期に活躍した伝説的な彫刻職人で、代表作には日光東照宮(栃木県日光市)の「眠り猫」や、秩父神社(埼玉県秩父市)の「子宝・子育ての虎」、「つなぎの龍」などがあります。

巨大な岩壁

約65mもの高さの岩壁。この岩壁は、玄武岩(火山岩)と石灰岩からできていて、『ブラタモリ』(NHK)では、タモリさんも訪れ、その地層の魅力や奥深さに魅せられていました。

そもそも石灰岩とは、海のサンゴから生まれる地層なのですが、これは、かつて秩父地方が海底にある場所だったことを意味しています。

橋立鍾乳洞

納経所の横には、橋立鍾乳洞の入り口へとつながる道があります。橋立堂の奥の院となっていて、昔から胎内くぐりの霊場として巡礼者に親しまれてきた場所でもあります。

堂内には、鍾乳石などで作られた仏像なども多くまつられています。

鍾乳洞は有料(¥200)ですが、ちょっとした冒険気分を味わえますので、時間があればぜひ立ち寄りましょう。

尚、鍾乳洞は写真撮影禁止となっています。

秩父札所28番・橋立堂の御朱印

右側から「石龍山」、「馬頭尊」、「橋立堂」と書いてあります。

「馬頭尊」は、橋立堂のご本尊です。

秩父札所28番・橋立堂の御詠歌

霧の海 たち重なるは 雲の海 たぐいあらじと わたる橋立

 

秩父札所28番・橋立堂の基本情報

宗派馬頭観世音菩薩
本尊曹洞宗
住所埼玉県秩父市上影森675
納経時間AM8時~PM5時(11月~2月はPM4時まで)※12時~12時30分はお昼休憩。
無料駐車場あり
アクセス(1)秩父札所27番・大淵寺から徒歩で約30分。
(2)秩父鉄道「浦山口駅」から徒歩で約15分

 

秩父札所28番・橋立堂の地図

 

 

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