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秩父札所 第五番 小川山 語歌堂

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札所五番・語歌堂(ごかどう)は、札所四番・金昌寺から徒歩で約30分の場所に位置しています。

秩父を象徴する武甲山を正面に臨みながらのどかな田舎道を進んでいくと、朱塗りの小さなお堂がたたずんでいます。

この語歌堂は無人のお寺で、御朱印は、語歌堂から徒歩5分の場所にある長興寺(ちょうこうじ)でいただくことができます。

秩父札所5番・語歌堂の歴史・由来

札所5番 小川山 語歌堂(おがさわさん ごかどう)は、札所5番の納経所となっている長興寺の大壇那(有力な檀家)・本間孫八という者が、准胝(じゅんてい)観世音菩薩を安置するために建立したとされています。

孫八は、裕福な家に生まれたものの、秩父という土地柄から和歌などの風流を知らないことを悩んでいたことから、和歌の奥義を知りたいとこの観音堂に祈りを捧げていました。

そうしているうちに、ある日、この観音堂に旅の僧がふらりと訪れ、孫八に和歌の奥義を一晩中語ると、夜明けにはふと消えてしまっていたそうです。

孫八は、訪れた旅の僧が救世観音の化身だと悟り、この観音堂を語歌堂と名付けたと伝えられています。

現在、語歌堂は無人寺となっていますが、その所有は、札所5番の納経所・長興寺のものとなっています。

秩父札所5番・語歌堂の御本尊

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語歌堂の御本尊は、准胝(じゅんてい)観世音菩薩です。

上記の画像は、秘仏とは別に安置されている礼拝用の御前立(おまえだち)です。

准胝観世音菩薩は、慈覚大師(円仁)の作と伝えられ、別名・准胝仏母(ぶつも)とも言われ、密教における“仏たちの母”とされています。長寿・除災・徐病・心の迷いを救う…といったご利益もあると伝えられています。

この准胝観世音菩薩を本尊としているお寺は、西国・坂東・秩父の日本百番観音霊場の中でも珍しく、西国札所十一番上醍醐寺(かみだいごじ)と、ここ秩父札所五番語歌堂のみとなっています。

 

観音堂には、准胝観世音菩薩の御真言も書いてありますね。

“真言(しんごん)”とは、「仏の真実の言葉」、「秘密の言葉」という意味で、唱えることでご利益を得られるとされているものです。

准胝観世音菩薩の御真言は、「おん   しゃれい   しゅれい   じゅんてい そわか」だそうです。

秩父札所5番・語歌堂の見どころ

のどかな風景の中にたたずむ朱色のお堂が印象的な語歌堂は、周囲を取り囲む塀や生垣といったものが無い、開放的な境内となっています。

観音堂

朱塗りの宝形造りが印象的な観音堂は、文化年間(1804年~1818年)に再建されたものとされています。

堂内の天井には龍や雀などが描かれ、厨子には秘仏の准胝観世音菩薩が祀られています。

仁王門

本堂と同じく朱塗りが印象的な仁王門。

鮮やかな緑色の格子も特徴的です。

 

秩父札所5番・語歌堂の御朱印

秩父札所5番・語歌堂の御詠歌

父母の恵(めぐ)みも深き 語歌の堂 大慈大悲の 誓いたのもし

「大慈大悲(だいじだいひ)」…「大慈」はすべての生き物に楽を与え、「大悲」はすべての生き物の苦を取り除く仏の大きな慈悲のこと。

つまり、すべての生き物に対し、仏の慈悲が深い様子を言います。

 

秩父札所5番・語歌堂の基本情報

宗派臨済宗南禅寺派
本尊准胝観世音菩薩
住所埼玉県秩父郡横瀬町横瀬6086
納経時間―(無人。納経所は長興寺※下記参照)
無料駐車場あり
トイレなし(納経所の長興寺にあり)
アクセス(1)札所4番・金昌寺から徒歩で約30分
(2)西武秩父駅から定峰行きもしくは皆野駅行きで20分「語歌橋」下車。徒歩3分。

 

秩父札所5番・語歌堂の地図

 

秩父札所5番の納経所・長興寺の情報

語歌堂は、無人寺です。

そのため、御朱印をいただく場合は、語歌堂から徒歩3分の場所にある長興寺で受け取る必要があります。

札所2番とは違い、納経所が近くにあるので、ホッとする人も多いのではないでしょう。

 

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