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秩父札所 第19番 飛淵山 龍石寺

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この記事では、秩父札所19番・龍石寺(りゅうせきじ)について、その歴史・見どころ・御朱印・地図・近隣の観光宿泊施設について紹介しています。

龍石寺は、秩父鉄道・大野原駅から徒歩で約15分の場所にあります。札所18番・神門寺から徒歩で行く場合は、約25分かかります。

巨大な一枚岩の上に建つ龍石寺は、境内のいたるところで岩盤が露出している場所を見つけることができます。地質学的にも注目の場所として、テレビ番組『ブラタモリ』(NHK)でも取り上げられ、タモリさんもこの龍石寺を訪れました。

秩父札所19番・龍石寺の歴史・由来

札所19番 飛淵山 龍石寺(ひえんざん りゅうせきじ)は、そのお寺の名前のとおり“龍”と“石”にまつわるお寺です。

伝説によると、平安時代、全国的な日照りが続いたときに、弘法大使(空海)が雨乞いの祈願をしたところ、かつて帝の病気平癒を祈願するために弘法大使が作った千手観音像がこの地に飛来してきたといいます。

 

そして、大きな岩が2つに割れると、そこから龍が天に上り、雲を呼び大雨を降らせました。

この恵みの雨によって、五穀豊穣がもたらされた…とされ、“龍石寺”の名前の由来にもなったと伝えられています。

本堂に掲額されている観音霊験記にも、その様子が描かれています。

 

 

秩父札所19番・龍石寺の御本尊

御本尊は、千手観音像で、厄除けにご利益があるとされています。

弘法大師の作と伝えられているものの、実際には室町時代に作られた坐像です。

 

秩父札所19番・龍石寺の見どころ

観音堂

宝形造りの観音堂は、1973年に再建されたものです。

昭和30年代には無人寺となり荒廃しかけていましたが、地元観光協会の青年部が中心となって東京で浄財を集め、修復再建されました。

内陣には、本尊と冥土の十五王像が並んでいます。

 

厄除け観音

本尊の千手観音は、特に女性の19歳・33歳の厄除けにご利益があるとされています。

毎年1月19日には「厄よけ観音」の縁日として、多くの人が訪れます。

 

三途婆堂(さんずばどう)

“三途の川”で死者の服をはぎ取るという奪衣婆(だついば)の坐像、その奪衣婆の兄とされる閻魔大王、そして“なで仏”としてご利益がある賓頭盧(びんずる)様の3体がまつられています。

意外にも、奪衣婆は、子供の病気平癒にご利益があるとされる“子育て婆さん”としても知られています。

観音堂の十五王像、そして、この三途婆堂の奪衣婆・閻魔大王…龍石寺はなぜか地獄の仏様たちが多いのも見所の1つです。

 

ブラタモリでも注目!その昔、秩父は海の底だった!

むき出しになっている岩盤の中には、“チャート”が含まれています。

チャートは堆積岩の一種で、主成分は二酸化ケイ素。

この成分を持つ放散虫や、放散虫・海綿動物などの殻や骨片が海底に堆積してできた岩石がチャートです。

 

そう、この秩父は、海の底にあったのです。

秩父地域と言えば、山や川といった印象を持つ場所ですが、約1600万年前までは海底にあったとされ、その雄大な歴史ロマンを感じることの出来る場所の1つが、この龍石寺なのです。

地質学的にも注目の場所として、NHK『ブラタモリ』でも取り上げられ、タモリさんもこの龍石寺に訪れました。

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こちらは、境内の裏側です。

龍石寺が、岩の上に建っているということがよく分かります。

 

六地蔵像

 

延命身代地蔵

愛染の渡し

以前は、龍石寺のすぐ下に「愛染の渡し」があり、夏から秋にかけては巡礼者専用の舟で、冬から春は橋がかけられ、札所20番・岩の上堂に行くことができました。運営は、岩の上堂の堂守・内田家が務め、秩父橋が完成する明治18年(1885年)まで運営されていたといいます。

秩父札所19番・龍石寺の御朱印

中央の文字は、「千手圓通閣」と書いてあります。これは、本尊の千手観音がいる場所を表しています。

ちなみに御朱印は、この龍石寺の境内にある納経所でいただくことができますが、龍石寺の納経所に人が不在の場合は、近くにある「宗福寺」(埼玉県秩父市大畑町9-13)が納経所としての対応をしてくれます。

宗福寺について

宗福寺(そうふくじ)は、札所19番・龍石寺から徒歩5分の場所にあります。

境内には大小さまざまなカエルの石像が数多く並び、「カエル寺」として親しまれており、参拝者は、“無事かえる“、“若がえる“などの願掛けを込めて訪れます。

 

宗福寺は秩父でも有数の花ハスの名所として知られ、夏には色鮮やかな大輪のハスが咲き誇り、訪れる人々の目を楽しませてくれます。

宗福寺は秩父札所の1つでは無いものの、秩父札所の各寺院にある“増上寺の石灯篭“などもあり、龍石寺の参拝とあわせて訪ねることで札所巡りの魅力をより一層感じられる寺院です。

 

秩父札所19番・龍石寺の御詠歌

あめつちを 動かすほどの 龍石寺 詣る人には 利生あるべし

“利生”とは、仏が衆生(しゅじょう)に与える利益のこと…つまり、「ご利益」のことですね。

 

秩父札所19番・龍石寺の基本情報

宗派千手観世音菩薩
本尊曹洞宗
住所埼玉県秩父市大畑町15-31
納経時間AM8時~PM5時(11月~2月はPM4時まで)※12時~12時30分はお昼休憩。
無料駐車場あり
アクセス(1)札所18番・神門寺から徒歩で約25分
(2)大野原駅から徒歩で約15分

 

秩父札所19番・龍石寺の地図

 

秩父札所19番・龍石寺近くのおすすめスポット

炭火焼きホルモン 龍石

秩父鉄道・大野原駅から徒歩約10分、龍石寺からは徒歩5分の場所にある創業45年以上の老舗「炭火焼ホルモン 龍石」は、テレビ番組『ベスコングルメ』(TBS)でも紹介された名店。

新鮮な国産豚のホルモンを秘伝の甘辛タレでいただく「ホルモン5種盛り」や、脂の乗った「てっぽうの葱塩焼き」などが人気で、リーズナブルな価格ながら本格的な味が楽しめる地元でも評判のお店です。

住所:埼玉県秩父市大畑町17-37

旧秩父橋

旧秩父橋は、19番・龍石寺から20番・岩之上堂へ向かう道中に位置する観光名所で、秩父の歴史と景観を象徴するスポットです。大正時代に建造された石造アーチ橋は重厚感があり、荒川と山並みを一望できる景色はまさに絶景。四季折々の自然美と相まって、訪れる人々を魅了します。

また旧秩父橋は、アニメファンにとっても特別な場所です。大人気アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(「あの花」)の聖地として知られ、登場人物たちが歩いた橋のシーンを一目見ようと、多くのファンが訪れています。さらに、同じく秩父を舞台にしたアニメ映画『空の青さを知る人よ』にも登場し、作品の世界観を追体験できる聖地巡礼の場となっています。

アニメとコラボレーションしたマンホール蓋も設置されており、その中のひとつには秩父札所巡りをイメージした特別なデザインも施されています。アニメと札所文化が融合する風景は、秩父ならではの魅力を感じさせてくれるでしょう。

札所巡礼の道中で歴史と文化、そしてアニメの舞台を同時に楽しめる旧秩父橋。絶景の眺望を背景に、秩父の多彩な魅力を実感できるおすすめスポットです。

 

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