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秩父札所 第一番 誦経山 四萬部寺

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この記事では、秩父札所1番・四萬部寺について、歴史・見どころ・御朱印・地図・近隣の観光宿泊施設について紹介しています。

四萬部寺(しまぶじ)は、秩父札所巡りのスタート地点です。境内にある納経所には、巡礼に必要なものがすべてそろっています。旅のはじめに、御朱印帳や納め札などを購入しましょう。

四萬部寺の最寄りの駅は和銅黒谷駅ですが、徒歩の場合は約50分かかります。巡礼気分を高めるためには徒歩で向かうのも1つの楽しみですが、西武秩父駅から札所一番行きのバスも出ています。1日のスケジュールや体力を考慮した上で選びましょう。

RPGゲームで言えば、物語が始まるお城や町のように大切な場所です。装備(巡礼用品)を揃えたり、出会う人たち(巡礼者やご住職)との会話から、これから始まる旅のヒントなどゲットできもるかも!?

 

秩父札所一番・四萬部寺の歴史・由来

四萬部寺は、「妙音寺」とも言われています。永年2年(988年)に性空上人の弟子・幻通が、性空上人の命令でこの地を訪れた際、四万部の経典を読経し、供養のための経塚を築いたことが、このお寺のはじまりとされています。

そして、このエピソードが、お寺の名前『四萬部寺』の由来にもなっています。

ちなみに性空上人は、秩父札所34ヶ所開創の伝説にも登場する平安時代の高僧です。有名な『徒然草』(吉田兼好)においても、彼のことが触れられています。

秩父札所1番・四萬部寺のご本尊

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ご本尊である聖観世音菩薩(ひじりかんぜおんぼさつ)は、奈良の大仏造立の責任者でもあった行基(ぎょうき)の作。

午年(うまどし)の開帳以外は、秘仏となっています。

上記の画像は、秘仏とは別に安置されている礼拝用の御前立(おまえだち)。

秩父札所1番・四萬部寺の納経所で巡礼グッズを購入

納経所では、巡礼に必要な一式が揃っています。御朱印帳はもちろんのこと、菅笠(すげがさ)・金剛杖(こんごうづえ)・輪袈裟(わげさ)・山谷袋・数珠など…巡礼に必要なものすべてをここで揃えることができます。

本格的に正装で巡礼を行いたいという方は、ぜひこの札所1番で揃えましょう。

ちなみに、これだけの巡礼用品が揃っているのは、1番札所以外には13番札所・慈眼寺のみとなります。

 

御朱印帳のバリエーションも様々。

 

秩父札所1番・四萬部寺の見どころ

県指定有形文化財の本堂

方三間・唐破風様流れ向拝付・正面千鳥破風付・銅瓦瓦葺入母屋造り・朱塗りに金箔が施された本堂は、秩父札所巡りの出発地点にふさわしい荘厳なイメージを持っています。

元禄10年(1697年)に創建され、現在では、秩父霊場で唯一の埼玉県指定有形文化財にもなっています。

本堂の裏手は、ドングリの木が生い茂る小高い丘になっていて、水子地蔵や供養塔などが並んでいます。

地獄之図・極楽之図

本堂の正面の欄間部分にある「地獄之図」・「極楽之図」の彫刻も印象的です。右側にあるのが「地獄之図」。

左側には、「極楽之図」。

また、堂内の中央には龍の絵が描かれており、狩野派の絵師・常耀(じょうよう)の作とされています。

施食殿(せじきでん)

本堂右手には、施食殿(せじきでん)があります。

“吹放(ふきはなち)”という開放的な建物の中に、八角形の厨子(八角輪蔵)が納められています。

その内部には地蔵尊が安置され、七面には施食者の供養の戒名が刻まれています。

四萬部寺では、毎年8月24日に「大施餓鬼法要」と呼ばれる伝統行事が行われています。

「施餓鬼(せがき)」とは「施食会(せがき)」とも呼ばれ、先祖の霊や水子の霊だけでなく、家畜・ペットの霊なども供養する仏教行事です。

この四萬部寺では、かつては養蚕農家も蚕を供養し、「お蚕施餓鬼(かいこせがき)」とも呼ばれ、関東の三大施食の1つとして知られています。

その昔は、30俵の米を炊き、信者だけでなく困窮者にも施しをしていたとされています。

八体佛(十二支守り本尊)

八体佛の八体とは、千手観音・虚空菩薩(こくうぼさつ)・文殊菩薩(もんじゅぼさつ)・普賢菩薩(ふげんぼさつ)・勢至菩薩(せいしぼさつ)・大日如来・不動明王・阿弥陀如来の八体です。

自身の生まれ年の守り本尊にお詣りすることで、身体健康・家内安全・良縁成就・交通安全などのご利益があるとされています。

 

功徳石(くどくいし)

功徳石(くどくいし)は、この丸い石の部分を回すことによって功徳(=ご利益)が得られるとされています。

 

お里帰りのお釈迦様

このお釈迦様は四萬部寺の経塚(きょうづか)のご本尊としてまつられていましたが、明治時代、突然、行方が分からなくなってしまいました。

しかし、行方不明から70年後、なぜか東京・銀座の美術店から発見されました。刻まれた銘文に四萬部寺と書いてあったために、行方不明になったお釈迦様だと判明したといいます。

この行方が分からなくなっていた期間、日本は戦争中。金銅でできた仏様の多くも、例外なく、武器生産のために国に供出されてしまっていた時期でした。

激動の時代を乗り越え、奇跡的な帰還を果たしたお釈迦様の偉大さ・ありがたさが込められた仏様として礼拝されています。

平和の鐘

この平和の鐘は、太平洋戦争に出征していった秩父出身の英霊たちの供養が込められ建立されたものです。境内には、他にも戦没者慰霊の碑などもあります。

おたすけ観音

堂内の左側には、おたすけ観音が祀られています。

おたすけ観音は、悩み・苦しみをおたすけしてくださる観音様として知られています。

堂内は土足厳禁となっていますが、中に入ることができますので、ぜひ堂内に入り、姿勢を正し、観音様に手を合わせてみましょう。

除夜の鐘

画像:埼玉新聞より。

例年、大晦日に行われる「除夜の鐘」では、鐘つき・祈祷だるまのお渡し・福引・あんぱんの配布などが行われていました。近年は一時中止となっていましたが、昨年2022年の大晦日からは、新たな試みとして、観音堂をライトアップして初詣客を出迎えています。

秩父札所1番・四萬部寺の御朱印帳

 

秩父札所1番・四萬部寺の御詠歌

ありがたや 一巻ならぬ法のはな 数は四萬部寺の 寺のいにしえ

 

 

秩父札所1番・四萬部寺へのアクセス・基本情報

宗派曹洞宗
本尊聖観音
住所〒368-0002 埼玉県秩父市栃谷418
電話番号0494-22-4525
納経時間AM8時~PM5時(11月~2月はPM4時まで)※12時~12時30分はお昼休憩。
アクセス(1)「西武秩父」駅から、西武バス定峰行き「栃谷」下車(25分)~徒歩10分
(2)「西武秩父」駅から、西武バス皆野行き「札所一番」下車(25分)すぐ
(3)「和銅黒谷」駅から、徒歩で約50分
無料駐車場あり(普通車なら40台分)
イベント(1)5月第2日曜日:降誕会 大般若転読
(2)8月24日:大施餓鬼法要
(3)12月31日:除夜暁鐘の会

 

秩父札所1番四萬部寺の地図

 

 

四萬部寺の近くのホテル・旅館

札所1番・四萬部寺がある秩父市栃谷にある宿泊施設を紹介します。札所1番から札所巡りをスタートする場合、前夜に札所1番近くの旅館で宿泊することで、良いスタートを切ることができますね♪

旅籠一番(はたごいちばん)

旅籠一番の創業は、なんと江戸時代!秩父札所1番・四萬部寺の門前宿として栄えてきた純日本造りが特徴の旅館です。これまで数百年に渡って数多くの巡礼者の出発を見守ってきた旅籠一番は、24時間利用可能な露天風呂と内風呂も魅力の1つです。

 

秩父札所1番~札所2番のコース紹介

四萬部寺から札所2番・真福寺までのコースを画像付きで紹介しています。コースの予習や、秩父札所巡りの気分を味わいたい方は、以下の記事リンクよりご参照ください。

秩父札所2番・真福寺へ向かう

 

 

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