札所巡りの醍醐味は、先人たちが何百年と歩んできたその道を、大自然を感じながら辿る“歩き遍路”です。
今回は、秩父札所1番・四萬部寺から札所2番・真福寺までのルートを紹介します。
秩父札所1番・四萬部寺から、札所2番・真福寺は、徒歩で約40~50分。
農村風景から山道へと変化していくそのコースは、まさにお遍路!といった雰囲気を味わうことができます。
秩父札所1番から札所2番へのコース地図
まずは、秩父札所1番・四萬部寺から、札所2番・真福寺までのマップルートです。
こちらは、札所1番・四萬部寺の納経所でいただける地図です。
携帯の電源が無くなってしまったり、携帯の電波が悪くなったしまった場合など…
様々なことも考えられますので、ぜひ札所1番に訪れた場合は、いただいておきましょう。
秩父札所1番から札所2番へのコース紹介
さて、ここからは、秩父札所1番から札所2番までのコースを紹介します!
1.スタート地点は「旅籠一番」から
札所1番から札所2番への道のりのスタートは、「旅籠一番」から。
「旅籠一番」は、なんと江戸時代の創業で、札所1番の門前宿として栄えてきた宿泊施設です。
この「旅籠一番」の前の道から、坂を下ります。
余談ですが、坂を下らずに左側へ進むと、あのユーチューバーのヒカキンが過去に動画でも紹介した高級卵が販売されている「アクアファーム」があります。
時間の余裕があればぜひ立ち寄りたいところですが、今回は、札所2番を目指します。
さて、気を取り直して…定峰川にかかる清水橋を渡ります。
2.緑豊かな農村風景
清水橋を渡った先には、ルートの目印となる如意輪堂。
この如意輪堂を、左に曲がります。
緑豊かな農村風景が続きます。
この辺りの道中には、こまめに石標を見つけることができるので、いきなり道に迷うことはない…と思います。
この石標は、おそらく江戸時代のもの。
「右 志まんぶ寺(四萬部寺)」と書いてあります。
そして、どんどん民家を進んでいきます。
3.スギ林へ
緩やかだった坂は、少しずつ急になっていき、スギ林に入っていきます。
札所2番真福寺は、標高656mの高篠山(たかしのやま)の中腹に位置しています。
ちなみに高篠山には「わらび長者」という昔話が残されています。
高篠山に住む栄華を極めた長者が「高篠山のわらびを全て採り尽くせ!」と村中の人々に命じるお話です。
長者の屋敷の蔵に集められたわらびでしたが、蔵の中に積まれたわらびは赤トンボに化けて次々と高篠山に戻って行ってしまう…というお話です。
この物語は、あの『まんが日本昔ばなし』でも放送されました。
栄華とは、はかないもの
…こんな風に、歴史・言い伝え・普遍の心理などを感じながら旅をするのも、お遍路巡りの魅力の1つです。
このあたりになると、息がゼエゼエ。
でも、右手には、美しい緑の風景。
もはや“登山”ですね。
スギ林をさらに進みます。
誰が建ててくれたのか。
あと500m!がんばれ!の立札。
4.いよいよ札所2番・真福寺へ
スギ林を抜けたところに、真福寺への案内が見えてきます。
ここは、高篠山の中腹地点。
右手に曲がると、真福寺への参道が見えます。
この参道、春には桃の花が美しく咲くそうです。
遠くには、かすかに秩父の市街地にある大きな橋が見えます。
この大きな駐車場の先に、真福寺の境内があります。
いよいよ札所2番・真福寺に到着です!