⛰大日峠を歩いて秩父札所32番・法性寺へ行きたい!
⛰ハイキングとして大日峠を楽しみたい!
⛰大日峠の難易度・かかる時間を調べて不安を解消したい!
この記事はそんな方に向けて書いています。
小鹿野にある大日峠は、小鹿野の市街地から秩父札所32番・法性寺へ徒歩で行く際のハイキングコースコースです。秩父札所連合会は、この大日峠を“難所”の1つとしていますので、トラブルなく峠を越えられるか?不安になる人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、大日峠から秩父札所32番・法性寺へ行く際のコースを、できるだけ詳しく写真でお見せします。この記事を最後まで読んでいただく事で、大日峠へのアクセス方法・かかる時間・注意点などもわかり、大日峠へアタックする際の不安が和らぐこと間違いなし!
目次
大日峠(小鹿野)について教えて
まずは、大日峠についての基本知識を確認していきましょう。
大日峠はどこにある?アクセス方法を教えて
大日峠は、埼玉県秩父郡小鹿野町にあります。小鹿野町の市街地から大日峠には、徒歩で行くことができます。大日峠に最も近い公共交通機関の停留所が、「小鹿野警察前」(西武バス)のバス停です。バス停から大日峠入口までは、徒歩で約15分程度の距離にあります。
札所巡りで31番・観音院から32番・法性寺へ行く際も、秩父市街地(秩父駅や西武秩父駅)からバスで小鹿野町へ行きそこから32番・法性寺へ行く際も、いずれも札所32番へ行く際は大日峠を経由していくルートが一般的です。
大日峠から札所32番・法性寺、どれくらいかかるか教えて
小鹿野警察前から大日峠を経由して札所32番・法性寺へ行く場合、徒歩で約70分ほどかかります。
スタート地点となる小鹿野警察前から大日峠入口へは約10分、大日峠入口から大日峠の頂上までは約40分、大日峠の頂上から札所32番・法性寺へは約20分弱かかります。
大日峠の距離は約2.4Kmほどで、大日如来像のある頂上は390mほどの標高です。
大日峠に行く際の注意点はある?
秩父札所の難所の1つ!トレッキングポールがあると安心
大日峠は、秩父札所連合会が、秩父札所の中でも“No.2の難所“と紹介している巡礼コースです。
大日峠入口からは、沢沿いの山道を登り、時には沢を渡り、緩やかなアップの道を進んで行きます。一方で、頂上からは下りの道が続きます。そのため、秩父札所連合会も「トレッキングポールなど杖」の利用をオススメしています。
また、転倒しても良いように、軍手なども持参しておくと安心です。もちろん、靴は、登山用もしくは、しっかりとサイズの合ったウォーキングシューズを履いてください。
以下は、楽天ランキングNo.1「カリマー(karirimor)」製トレッキングポールです。
クマ注意!クマ鈴があると安心!
秩父や小鹿野のエリアは、クマが出没します。クマの活動が活発化するのは春から秋にかけてですが、冬シーズンでも目撃されているので絶対に安心というシーズンはありません。
小鹿野町では、こちらのサイト(☞小鹿野町「クマの目撃情報について」)でクマの目撃情報が掲載され、随時更新されています。冬に札所32番付近でも目撃例があることから、やはり注意が必要ですね。
秩父札所巡りでは、他のエリアでも熊が多数目撃されていますので、クマよけ鈴・熊スプレーなどを持参しておきたいところです。
尚、大日峠の付近では、時折、猟銃の音が響き渡ります。はじめはビックリしてドキドキしますが、クマなどの獣が人里に降りてこないようにするためと思えば心強く感じるものです。
🐻熊よけ鈴
🐻熊よけスプレー
札所32番・法性寺まではトイレなし!自販機なし!
バス停の小鹿野警察前から札所32番・法性寺までは、公衆トイレなどはありません。売店はもちろんのこと、さらには自販機も無いので注意が必要です。また、札所32番・法性寺の近くには公衆トイレはありますが、自販機含め飲食を補給できる場所がありません。
小鹿野町の市街地にあるコンビ二などで、事前に飲み物や、糖分がとれるちょっとした食料を購入しておくと良いでしょう。
写真で巡る!大日峠~札所32番法性寺コース
大日峠はひたすら杉林に囲まれた登山道を歩くのみ。正直、眺望が良いとは言い難い場所です。しかし、空気の澄んだ沢山の風景を楽しみながら、多くの石仏に歴史を感じながら、リフレッシュできることは間違いありません。それでは、大日峠から札所32番法性寺を目指していきます!
小鹿野警察前バス停~金園橋
小鹿野警察署前のバス停から、まずは大日峠入口を目指します。県道を警察署や町役場とは逆方向に進むと、「巡礼道(大日峠コース)」「札所32番まで3km」の案内板があります。案内に沿って進んで行きましょう。
民家などがある細い道を進んで行くと、緩やかな下り坂になっていきます。
下りきったところに、赤平川にかかる橋が見えてきます。舗装された道路に沿って、ひたすら進んでいきましょう。
赤平川は、荒川水系の一級河川で、小鹿野町と秩父市を流れる川です。きれいな水流をいつまでも見ていたいものですが、秩父札所33番・34番を目指す際にも、また再び出会う川なので、まずは一旦お別れ。
赤平橋にかかる金園橋を渡り、大日峠入口のある小判沢集落へと入っていきます。
金園橋を渡り切った横には、湾曲した地層が切り立っています。ダイナミックな自然の風景を楽しむことができます。
金園橋~小判沢集落
金園橋の先は、少しずつ緩やかに上りの道となります。しばらくは舗装された山道を歩いていきます。
道路の左側には、杉林、そして、その下には沢があります。写真ではわかりずらいですが、対岸にも湾曲した地層を確認することができます。
登るにつれ、道路も細くなってきました。
林道を上がると、小判沢の集落に入ります。のどかな雰囲気で、「巡礼道」の案内も風情を感じますね。しばらく進んで行くと、道路の右側に「こんせい宮」(金精宮)という男性のシンボルを模した石仏をまつるお社がありますよ。
大日峠入口~大日峠頂上
さて、しばらく直進していると、左側に大日峠入口の案内板が見えてきました。秩父札所連合会の“のぼり”も目印になりますね。ここからは舗装された道路ではなく、山道を歩いていきます。札所32番までは2.4kmと書いてあります。
沢沿いの道ということもあり、しばらくは水が流れる場所や少し湿った場所があります。靴が濡れることも覚悟しましょう。
大日峠はひたすら道なりに進めば良いのですが、時折、どっちに進めば良いのだろう?というところも。でも大丈夫!とにかく沢山の数のピンクのリボンが目印となって、進むべき道を示してくれます。この山の中にあるピンクのリボンは、正しい道であることを示すものです。
古い石仏群。大きな文字で弁財天と記された碑もあります。弁財天は水の神様で財運向上のご利益があるとされています。いつの時代のものでしょうか。昔の人々も、さまざまな事を願い祈りながらこの古道を歩いていたかと思うと、ノスタルジックな気持ちになりますね。
沢を越えたら、ひたすら杉林に囲まれた山道を登っていきます。
大日峠は、休日であっても、あまり人が通ることはありません。「巡礼道」と書かれた案内があるとホッとしますね。
シーズンにもよりますが、山道は、落ち葉や枯れ枝がたくさんあります。さらには、倒木した木などもあり、このように道を完全に塞いでいる場合もあります。通らざるを得ないので、なんとか木の上を跨いで事なきを得ました。
頂上が近づいてくると、道も急な勾配になってきます。細いので足を踏み外さないよう注意が必要です。
光が差してきました。まもなく頂上です!登坂をがんばって進みます。
平たい場所に出ると、奥に2体の石仏が!到着しました…「大日峠」です。
大日峠頂上~柿ノ久保登り口
大日峠の頂上にある2体の石仏は、いずれも大如来の座像です。造像された時期は異なりますが、見た目にも左側が新しいものであることがわかります。この峠が「大日如来」と呼ばれる由縁でもあるのでしょう。大日如来は密教の本尊で、万物の慈母であるとともに宇宙の中心であり宇宙の真理そのものとされています。
札所32番や小鹿野エリアの方向を示す古い石柱。さぁ、32番・法性寺へ向かいましょう。ここから法性寺は約1.2km、約20分の道程です。
頂上からはしばらく急な坂道を下るため、トレッキングポールなどの杖が役立ちます。もし持参してこなくても、道中には大きな木の枝がたくさん転がっているので、杖代わりにしても良いでしょう。
竹林エリアもあります。まだまだ急な坂。
平らな場所に出ると、あとは緩やかな坂道が続きます。もうまもなく、大日峠の柿之久保入口です。
六十六部供養塔です。六十六部とは、法華経六十六部を筆写し、一部ずつ日本六十六か国の霊場に納めるために遍歴する行脚僧のことです。
民家が見えてきました。あと少しですが、最後まで気を抜かずに一歩一歩を踏みしめていきましょう。
到着しました!柿之久保入口です!法性寺は、この道路を左に進んで行きます。
札所32番・法性寺へ到着
柿之久保入口から32番・法性寺までは、徒歩で約10分弱です。ここからは舗装された道路ですが、法性寺への方向を間違わないよう、案内板で確認してから向かいましょう。
舗装された道路をひたすら真っすぐ進みます。
道中にある「諏訪神社」。この神社は、永禄12年(1569年)に武田氏の軍勢が侵入して、諏訪大社の分霊を祀ったと伝えられる神社です。
さぁ、まもなくすると右側に法性寺が見えてきます。
やった~!札所32番・法性寺へ到着!…と思いきや、この日(2024年2月)は、まだ鐘楼門の工事中でした…。でも、大丈夫!門の左手通路から境内に入ることができるので参拝は可能です。
法性寺は、あの“奈良の大仏”造営の責任者を務めたとされる人物・行基が開創したと伝えられています。奥の院には、岩盤の上に立つ岩船観音(お船観音)や、崖の鎖場の上にまつられた大日如来がまつられています。観音堂からは標高100m以上もの高さにあり、崖の上から見える秩父の山並みはとても美しく、まさに絶景。
「大日峠」以外の秩父札所情報も満載!
さて、今回は、小鹿野町から札所32番を目指す巡礼古道・大日峠ハイキングコースを紹介しました。
大日峠を経由して秩父札所32番を目指す際は、ぜひこの記事を参考にしていただければ幸いです。
もちろん、札所巡りのコースや楽しみ方は人それぞれです。このサイトでは、秩父札所34カ所の魅力・各コース・ご利益などさまざま紹介しているので、ぜひ当サイトのブックマークをお願いします♪