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秩父札所 第八番 清泰山 西善寺

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この記事では、秩父札所8番・西善寺(さいぜんじ)について、その歴史・見どころ・御朱印・地図・近隣の観光宿泊施設について紹介しています。

西善寺は、札所7番・法長寺から徒歩で約30分の場所にあります。

札所7番からは、横瀬川に架かる武甲橋を渡り、国道299号の下をくぐり、さらに西武秩父線のガード下を進みながら、やや高台にある札所8番を目指します。その道中では、様々な景色を楽しむことができますが、雄大にそびえ立つ武甲山の麓(ふもと)に近づきながら見えるその眺めは特に素晴らしいものです。

西善寺のシンボルにもなっている巨木・コミネカエデを見に観光で訪れる方も多く、新緑・紅葉の時期には、御朱印をいただかない方は200円の拝観料が必要となります。

秩父札所8番・西善寺の歴史・由来

札所8番 清泰山 西善寺(せいたいさん さいぜんじ)の起源は、鎌倉時代初め、旅をしていた僧侶が武甲山のふもとにお堂(根岸堂)を建立したことに由来すると伝えられています。

そして、文暦元年(1234年)に秩父観音霊場が成立した際、根岸堂も札所の1つと定められました。

 

その後、室町時代に禅宗寺院でありながら阿弥陀三尊仏を本尊とする西禅(善)寺が開山され、荒廃していた根岸堂を別当寺と完治するようになったといいます。

また、戦国時代、関東管領に上杉憲房が就任すると戦乱で荒廃していた根古屋城を再整備し、その際、根岸堂も西禅(善)寺の境内へ移築することとなり、根岸堂の本尊も西禅(善)寺が直接管理することになりました。

さらにこのとき、「西禅寺」という名称も、現在の「西善寺」にあらためられたと伝えられています。

秩父札所8番・西善寺の御本尊

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西善寺の御本尊は、十一面観世音菩薩です。

これは、西善寺の源流である根岸堂の御本尊が十一面観世音菩薩だったことに由来し、そのまま西善寺の御本尊となっています。

尚、西善寺の十一面観世音菩は、平安時代の僧・恵心僧都(えしんそうず)の作と伝えられています。※画像は、御前立です。

秩父札所八番・西善寺の見どころ

薬医門形式の山門

薬医門(やくいもん)形式の山門。

「薬医門」とは、本柱の後方に、控柱(助柱)が2本設けられた門の総称です。一説には、矢の攻撃を食い止める「矢食い(やぐい)」という響きを由来とする説と、 かつて医者の門として使われたことに由来する説とがあります。

よくみると、白い立札には、遊び目的や酒気帯び状態の方はお断りの案内板も。

裏から見ると、こんな感じです。

巨大なコミネカエデ

境内に入ると目に入ってくる巨木は、樹齢約600年のコミネカエデです。

新緑や紅葉など季節によっても美しい変化を見せくれるコミネカエデは、西善寺のシンボルでもあり埼玉県の天然記念物にもなっています。

この巨木を目的に訪れる観光客も多いのです。

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半跏趺坐のなで仏

病気平癒・疾病退散にご利益のある「なで仏」。

自身が病気やケガで調子が悪い身体の部位と同じ場所をなでると、ご利益が得られるとされる「賓頭盧尊(びんずるそん)」です。

このように片足だけを組んでいる座禅の姿勢を“半跏趺坐(はんかふざ)”といい、仏像としては珍しいようです。

本堂

江戸時代末期の弘化2年(1845年)に再建された本堂は、入母屋造りで、軒唐破風の向背を持っています。

正面中央の内陣には、色彩鮮やかなの欄干彫刻が見られます。これは江戸講中が寄進したものと伝えられています。正面には龍・菊・波、左右には二十四考(古来中国で有名な孝子24名)の透かし彫りです。

阿弥陀三尊(ぼけ封じ・延命長寿)

ご本尊の十一面観世音菩薩と同様に、本堂には平安時代の僧・恵心僧都(えしんそうず)の作と伝えられている阿弥陀三尊像がまつられています。

この阿弥陀三尊宝前で祈祷した肌着を着用すると、ぼけ封じ・延命長寿・安楽往生のご利益があると言われています。

ぼけ封じの肌着は、納経所で販売されています。

 

武甲山に最接近!

秩父地方を象徴する武甲山。

秩父札所巡りにおいて、西善寺は、最も武甲山に近い場所に位置しています。

採掘のために異様な形をしている武甲山ですが、ここまで近づくと、たまに重機が動いてキラリと光るのが分かるタイミングがあります。

秩父札所8番・西善寺の御朱印

秩父札所8番・西善寺の御詠歌

ただたのめ まことの時は 西善寺 きたりむかへん 弥陀の三尊

「弥陀の三尊」とは、 阿弥陀如来を中尊として、その左右に、左脇侍の観音菩薩と、右脇侍の勢至菩薩を配置した形式の仏像安置形式のことをいいます。

念仏を唱えれば阿弥陀如来によって極楽浄土へ行けるという考え方が、阿弥陀信仰です。

 

秩父札所8番・西善寺の基本情報

宗派臨済宗南禅寺派
本尊 十一面観世音菩薩
住所埼玉県秩父郡横瀬町横瀬598
納経時間AM8時~PM5時(11月~2月はPM4時まで)※12時~12時30分はお昼休憩。
無料駐車場あり
アクセス(1)札所7番・法長寺から徒歩で約20分
(2)西武秩父駅から西武バス/松枝・長渕・根古屋ゆきで20分「根古屋」下車。徒歩10分。
イベント(1)毎月8日 夜座会
(2)11月23日 毘沙門講会…秘仏・毘沙門天の御開帳法要
ホームページhttps://www.saizen.or.jp/

 

秩父札所8番・西善寺の地図

 

秩父札所8番・西善寺の近くのスポット

城谷澤の井戸

西善寺から徒歩5分ほど距離の場所に、「城谷澤の井」があります。ここで染められた織物は「根古谷絹」と名付けられ、やがて秩父銘仙として江戸の人々の間で流行となります。秩父銘仙は、現在も秩父を代表する伝統文化となっており、この井戸跡が、秩父絹の発祥の地となっています。

秩父札所8番・西善寺近くのホテル・旅館

札所8番などがある横瀬エリアには、老舗の温泉宿があります。

武甲温泉 武甲の湯

●画像:じゃらんnet

露天風呂・檜風呂・岩風呂などを堪能できる本格的な温泉宿でありながら、駅からのアクセスも比較的良く、リーズナブルな点が魅力の温泉宿です。

 

 

 

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